皆さんは日頃から「自律神経」を意識して生活していますか?
「自律神経」は私たちが生活していくうえでとても大切なものなのです。
でも実際に聞いたことはあるけど、何に影響するのか・どういうものなのか知らない方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな私たちの生活に深く関係している「自律神経」についてご紹介していきます。
・自律神経とは?
自律神経とは、生命を維持するために24時間働いてくれる体のシステムのことを指します。自分の意思とは関係なく働いてくれ、私たちの心と身体を健康に保ってくれるものです。主に内臓や代謝、体温をコントロールしてくれています。
・交感神経と副交感神経の関係とは?
自律神経は、交感神経と副交感神経が状況によってどちらかが優位に働くことで、シーソーのようにバランスを取りながら、私たちの体を良いコンディションに保ってくれています。
交感神経
交感神経とはイメージ的に車のアクセルのようなもの。日中活動している時や緊張している時、ストレスを感じている時などに優位になります。いわゆる活動モードの時に活発に働きます。
副交感神経
副交感神経は、ブレーキのようなもので、休息している時やリラックスしている時、寝ている時など、休養モードの時に優位に働きます。
・自律神経が乱れる原因とは?
自律神経のバランスが乱れる原因は、特に交感神経が優位になりがちになるためです。多忙な日が続いたり、緊張やストレスにさらされ続けると交感神経が優位な状態が続いてしまい、上手く切り替えができずに自律神経の乱れに繋がってしまいます。
特に、血流・呼吸・心身の心地よさは自律神経とリンクしていて、お互いに影響を与え合っています。そのため、
「血流が悪くて呼吸が浅く、心地よさを感じていない=自律神経のバランスが乱れる」
「自律神経のバランスが整う=血流が促され、呼吸が深くなり、心地よい状態」になるのです。
・自律神経が乱れるとどうなる?
交感神経がずっと優位でいると、血流が悪くなり、冷えや免疫力の低下に繋がります。
他にも、不眠・疲労感・頭痛・肩こり・動悸・息切れ・胃痛・下痢・便秘などの消化器官に悪影響を及ぼしたり、イライラや不安などの原因にもなったりしてしまいます。
また、加齢によって、副交感神経が低下しやすくなることもわかっています。
男性は30歳を境に、女性は40歳を境に副交感神経のレベルが大きく下がりだし、以後10年ごとに15%ずつ低下していくことが明らかになっています。
・バランスを保つことが大切
自律神経は交感神経・副交感神経のバランスが大切です。
現代の私たちの生活は、交感神経系が優位になりやすい刺激にさらされた社会環境にあると言えます。
そのため、自律神経のバランスを整えるためには下がってしまった副交感神経をいかにして上げるかが大切になってきます。意識的に休養や睡眠を取ったり、リラックスできる時間を確保して、交感神経と副交感神経のバランスを保つことを意識してみてください。
ただし、休みっぱなしもダメです。交感神経も適度に刺激してあげる必要があります。
適度な緊張やストレスは脳にも体にもメンタルにも良い刺激と言われています。
仕事・勉強・睡眠・休養・食事・運動と適度に動き、適度に休むことを意識して行うことが大切です。
・自律神経をバランスよく保つための方法とは?
自律神経のバランスを整えるには、「副交感神経を優位にする機会をあげる」ことが大切
です。人は基本的に不安を感じたり、やる気を出すのは実は簡単です。生き延びるために逃げたり戦うモードになる「交感神経」というスイッチは、たったの0.2秒で反射的に入りますが、「副交感神経」はかなり意識的にコントロールする必要があり、慣れていないとスイッチが入るのに5分ほどかかります。
つまり、リラックスするには、意識的に努力しないと自然には起こらないというわけなのです。
ストレス解消
日々のストレスをいかに発散していくかが、自律神経を整えるのに大きなキーポイントとなります。好きなことをしたり、趣味を楽しんだり、軽い運動をしたり、マッサージを受けたり、美味しいものを食べたり、大好きな仲間とおしゃべりをしたり。などなど、自分がリラックスできたり、気分転換できたり、心地よいと思える時間を作ることです。
生活リズムを整える
生活習慣の乱れが続くと自律神経にも
大きな影響を受けます。食事、睡眠、休息、適度な運動など、生活のリズムを整えて健康的に過ごすことで、私たちの生体機能を正常に保って、精神の安定にもつながっていきます。
朝日を浴びる
朝起きたら、まずはカーテンを開けるなどして日光を浴びる習慣をつけることもオススメです。目から光の刺激を入れることで、体内では「セロトニン」が活性化されます。「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質のセロトニンには、自律神経を整える働きがあります。また、陽射しをたっぷり浴びることで体内時計がリセットされ、体に活動と休息のリズムも生まれます。そのため、不眠などの症状にも効果的です。
入浴をする
シャワーだけで済ませる方が本当に多くなっています。入浴で、身体が温まることで、血流が良くなります。また、リラックス効果もあるので、副交感神経が優位になり、良い睡眠にも繋がります。お湯は40度くらいのぬるま湯が良いです。熱すぎるお湯はかえって交感神経を優位にさせてしまいます。
呼吸を意識する
自律神経には呼吸がとっても重要です。自律神経のバランスが崩れている方(交換神経が優位になりがちな方)は、呼吸が浅くなりがちです。ゆっくり深い深呼吸、お腹にしっかり空気を入れる「腹式呼吸」を1日の中で何度か、心がけてみる。腹式呼吸は副交感神経を優位にしてくれます。鼻からゆっくり息を吸い、お腹にいっぱい空気をためて、(特に丹田を意識しながら)ゆっくりゆっくり吸う時の倍くらいかけてお腹の空気を出し切ります。
姿勢を正す
首と背中には、自律神経のなかでもとくに重要な神経が走っているため、姿勢の悪い状態が長く続くと、自律神経の働きそのものも阻害されてしまいます。アメリカのある研究によると、人は姿勢を良くすると、前かがみなどの悪い姿勢よりもストレス耐性が上がると言われています。姿勢をよくすることで、脳内にたくさんのセロトニンが分泌され、ストレスを感じにくい状態を作ります。ぜひ、背中から首にかけての背筋を伸ばすことを心がけることもオススメです。
頑張りすぎない
仕事を頑張ることも大事ですが、頑張りすぎない。無理をしないことは自律神経やメンタルにとても大切です。日本人はつい頑張りすぎてしまう傾向があります。自分のことをないがしろに、会社や人のことばかりに尽くし過ぎたり、やすみなく働いたりしていませんか?適度に休息を入れたり、自分を大切にすることも心がけていただきたいです。
自律神経を整えて健康的な毎日を
いかがでしたか?
普段から原因がよくわからないけど体調が優れないことがある方は、自律神経が乱れてるかもしれません。
この機会に、自分の生活や意識を改めてみてはいかがですか?